日によって症状がまだらな祖母。
まだ元気だった頃に戻ったかのように何でも分かっているように見える日もあれば、私は何も分からないと自信をなくして別人のように暗い日もあります。
祖母と生活するのは嫌ではないのですが、日によって違いがある祖母と暮らすのがちょっとキツイと感じる日もあります。
たまには、肩の力を抜いて家でゆっくり過ごせたらなと思うわけで。
今回は、初期認知症の疑いがある祖母がショートステイを利用したらどんな変化があったのか、紹介します。
ショートステイ利用後の変化(祖母)
ショートステイ利用前は、何かにつけてマイナスな発言が目立っていた祖母。
短期記憶が弱く、口数も少なめ。
「私は役に立たない」「もう嫌だ」など、日によってはマイナス発言が多く、どう対応すればいいのか私たち同居家族も悩んでいました。
1泊2日、個室でゆったりショートステイ先で過ごしたこともあり、帰宅時は笑顔も増え、落ち着いたように思います。
ただ、人によっては、ショートステイを利用したら認知機能などが著しく悪化する場合も。
私の祖母の場合は、環境の変化が良い方に働いてくれたみたいです。
ショートステイ利用後の変化(同居家族)
ショートステイ利用前は、日々変わる祖母の言動に振り回されて少し疲れてしまっていました。
症状がひどい時と子育ての忙しいタイミングが重なると、もう頭がパンクしそうになって訳もなくイライラしてしまうこともありました。
それが、1泊2日、祖母と物理的に距離を取ることで少し楽になったかなと思います。
例えば、祖母がよく分からないことを言ってきたり、家電製品の使い方が分からず聞いてきてもイライラせずに病気だから仕方ないと割り切って優しく接することができるくらい心のゆとりも生まれるんです。
認知機能が低下しつつある祖母と一緒に生活するのは、想像以上に制限が多く相手に合わせる難しさもあります。
祖母の世話はプロに任せて、自宅で祖母の転倒や言動を気にすることなく過ごすことで自分自身の精神的に疲れていた部分もそれなりに回復したように感じました。
ショートステイの利用までの道のりは長かった
ただ、私の祖母はすぐにショートステイを利用してくれるような人ではありませんでした。
以前、物忘れ外来に相談に行ったとき、医師が「人によってはショートステイを旅行感覚で楽しんで利用する人もいますよ。」とアドバイスをくれたので、ケアマネさんの勧めもあって祖母に提案してみましたがうまくいかず。
歳を取ったら、自分の家が一番。
よく聞く言葉ですが、たまには家族もいつ転倒するか分からない祖母への緊張から解放されたいわけです。
周りに相談するも、「できれば、祖母の世話は家族間で完結したい。外部の手を借るのは本人が可哀そう。」と反対する状況がしばらく続きました。
それでも、祖母自身が自分一人でできることの限界を時間はかかりながらも受け入れ、ショートステイを利用することをいいと言ってくれたので今も同居できているんだと思います。
ショートステイを利用する際の注意点
ショートステイを利用する際は、以下のことに注意してください。
- 利用前に一度見学に行く
- 部屋は個室か相部屋か確認する
- 看護サービスが受けられるか確認する
ショートステイ先の施設は、予約するタイミングによっては希望する施設がいっぱいで利用できないこともあります。
どうしても、渡されるパンフレットやその施設で働く人から話を聞くだけでは、本当の雰囲気は分かりません。
私の祖母の場合は要介護度2なので、全く話せないくらい状態が悪いわけではありません。
ただ、ショートステイ先としてよく利用しているところは、会話が難しいくらい状態が重い人が多く、祖母は一人で過ごすこともおおかったとのことをしばらくしてから知りました。
一人で過ごすのは寂しいという人は、相部屋でもいいかもしれませんが、あまり他人から干渉されたくない人はホテル感覚で過ごせる個室がいいでしょう。
利用を検討する施設が遠くて見学が難しい場合は仕方ありませんが、そうでない場合は利用前に一度見学に行ってどのような人が利用しているのか、施設は明るい雰囲気なのかなどを確認しておくと、安心してショートステイ当日を迎えられます。
ショートステイは認知症本人と同居家族双方に必要なサービス
要介護認定によって、ショートステイを利用できる回数は異なります。
ただ、福祉サービスに頼ることなく、自宅で過ごしているとお互いに息が詰まる思いで関わっていても毎日にゆとりがなくなって楽しむことを忘れてしまうリスクもあることも知っておいてください。
ショートステイを利用することで物理的に距離を取り、お互いに冷静になるいい機会になります。
・利用後
病気だからと冷静に対応できる
距離をとって話を聞いてあげれる
本人の意思を大切にしながら接することがしやすくなった

