「ちょっとリフレッシュしたい」「どうしても外せない用事がある」など、介護を必要な高齢者と同居する家族が利用しやすいサービスの一つにショートステイがあります。
ショートステイを実施している施設はたくさんあるので、家族としては、できれば慎重に判断したいところですよね。
私が同居している祖母は、初期認知症で片麻痺。
今回は、ショートステイ先選びで失敗した経験をみなさんにお伝えしたいと思います。
きれいな施設＝利用者にとって良い施設とは限らない
まず、言っておきたいのが、施設の外観や内装だけでショートステイ先を選ばないこと。
家族としては、少しでもきれいな施設で最新設備が整ったところでショートステイしてもらいたいというところですが。
いくら条件が良い施設でも、利用者にとって心地いいと感じる場所ではないこともあります。
私の祖母もショートステイをこれまで何度も利用してきましたが、新しい施設だからといって「また来たい」「あの施設なら行ってもいい」とはなりませんでした。
というのも、確かに設備はきれいで入居して長期で過ごす施設とは少し離れた場所にあるので、ホテル感覚で利用できる良さはあるのですが…。
利用者が認知症の症状が進行していて、話ができない状態の人が多いということで、祖母からは「行きたくない」という言葉が何度も出るようになりました。
申し訳ないなと思ったのが、その事実が分かったのは10回以上利用してからだったということ。
ホテル感覚で過ごせるんだから喜んで利用してくれるに決まってると、介護する側の家族はすっかり思い込んでしまっていたので本当に悪いことをしたなという気持ちでいっぱいです。
ショートステイ先を選ぶ際はできれば利用者の状態も把握できるといい
ショートステイ先を選ぶとなると、つい、施設の見た目を重視してしまいがちです。
「自分の親にはきれいな施設で快適に過ごしてほしい」そう願うのは、当たり前というか無理もないですよね。
ただ、ショートステイ先になるかもしれない施設は、できれば見学に行った方がいいです。
家族側は、同じような状態の人が利用する施設だろうから、何度か利用しているうちに顔見知りもできるだろうと軽く考えがち。
場合によっては、要介護度が高く、要介護度2で自分で歩行できるくらいの利用者だと、本当にご飯の時だけホールに呼び出しされるだけで、それを寂しく感じる利用者もいるので注意が必要です。
ショートステイ中は、自室で好きなことを過ごすのではなく、レクリエーションも楽しみたい、適度に会話をしたいという過ごし方を希望している場合は、なおさら、見学されることをおすすめします。
施設の内情を知り本当に家族に合った施設なのかしっかり考えることが大切
ショートステイ先を決める際は、予約するタイミングや施設の空き状況によって選べる候補は変わるもの。
だからこそ、ケアマネージャーの言葉だけを信じて決めるのではなく、できれば施設に足を運び、見学してみることをおすすめします。
ショートステイ先の施設がきれいだからといって、利用者にとって居心地のいい場所になるとは限りません。
「この施設ならいつか入所するとなってもいい」くらい、思えるようなショートステイ先が見つかるのが理想です。
