「デイサービスに行きたくない」。
朝から同居している高齢者が、デイサービスに行くのを嫌がっているのを見ると、家族としてもどこかモヤモヤしてしまうもの。
それが毎日となると、どうすれば嫌がらずに行ってくれるのかと頭を抱える人も出てきます。
今回は、初期認知症の家族と同居している私の体験談を紹介します。
どうすれば、前向きな気持ちでデイサービスに行ってくれるのか、悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
家族がデイサービスを嫌がる理由を知る
デイサービスとひと口に言っても、レクリエーションがメインのものもあれば、料理や手芸などがメインのものもあります。
「デイサービスに行きたくない」と家族が行くのを嫌がっている場合は、こんな理由があるのかもしれません。
- デイサービスの1日の流れが自分の過ごし方に合っていない
- 行くまでが嫌なだけで行ったら、それなりに楽しめる
- 自分と似たような状態の人がもしかしたら少なくコミュニケーションをとりにくいのかもしれない
他にも、デイサービスに行くのを嫌がる理由として、考えられるものはたくさんあります。
ちなみに、私が同居している祖母の場合は、もともと大勢で何かするのが苦手で、外出するのが億劫なタイプ。
なので、カラオケなどのみんなで盛り上がるタイプのレクリエーションがある日や連休が続いて久しぶりのデイの日などは、行くのを嫌がります。
どうしてデイサービスに行きたくないのか、理由が分からないままだと、同居している家族はただ、「行きたくない」という訴えを聞くだけの状況が続くことになります。
まずは、本人の話に耳を傾けてみて、デイサービスを嫌がる理由を一緒に探してみるといいでしょう。
デイサービスを行くのを嫌がる場合の対処法
デイサービスになぜ行きたくないのか、その理由が分かったら、家族はどう対処すればいいのか悩みますよね。
実際に、私が実践した対処法は以下のとおりです。
- 本当に嫌そうな日は無理に行かせずに休ませる
- デイサービスに行くことへのメリットを理解してもらって行ってもらう
無理に行かせずに休ませる
デイサービスの当日になって、子どものようにあからさまに行きたくないアピールをすることもあります。
私の家族の場合は、嫌なことがあると、認知症の症状が強まる傾向があるので…。
悪化する前に休ませることは、ある意味で認知症が進行する前の予防として捉えることにしています。
お昼の用意や送迎などの関係もあるので、休みたいといった場合はできるだけ早く連絡するようにしています。
家族が利用しているデイサービスは、朝8時過ぎくらいに電話してもつながりました。
ただ、これは利用する施設によっても異なるので、不安な場合は、ケアマネさんやスタッフさんに直接、聞いてみるといいかもしれません。
デイサービスに行くメリットを説明して納得してもらう
デイサービスに行くのを嫌がったら、ひと呼吸置いて、私は家族にこう言っています。
「行ったらリハビリできるから、足の運動にもなるし、もっと歩きやすくなるはず。家にいても、動く範囲が少ないから行った方がいいんじゃない?」
この言葉を、優しく声かけすることで、私の家族は
「そうだね。じゃあ今日も行ってくるよ。」
と言ってくれます。
ただ、少しつらいのが、行きたくない日は、小声で「早く死んでしまいたい」というのが聞こえます。
これに対しては、どう答えればいいのか分からないので、そのままにしています。
高齢者との同居って、マイナス発言されたときの切り替えしがとっても難しいです。
デイサービスを嫌がる家族の声をまずは聴いてみて
「デイサービスに行きたくない」と嫌がっている家族を無理矢理行かせてもいいのか、葛藤する人も多いのではないでしょうか。
さまざまな事情があるかとは思いますが、まずは家族の声に耳を傾けてみることも大切です。
なぜデイサービスに行きたくないのか、その理由が浮き彫りになれば、周りの家族も対応しやすくなります。
今回紹介した対処法も参考にしながら、うまく乗り越えていっていただければ嬉しいです。

