認知症の症状がある家族と同居するというのは、かなり大変なことです。

同居する家族は、認知症の人の症状を理解したり、受け入れたりすることにまず疲れてしまうというのが現実。

どうしても、認知症の人を中心に家の中が回っていくので、これまで一人暮らしをしていたり、自分のペースで生活していたりした人からすると、同居生活に身体が慣れるまで、かなり時間がかかるかもしれません。

「もう疲れた」となる前に、自分でできる対処法を紹介します。

認知症の家族との同居はなぜ疲れやすいのか

認知症の症状が出ている家族と同居するのは、精神的にかなり疲れます。

私が認知症の家族と同居してみて、これだから疲れやすいと感じた理由には、以下のものがあります。

  • その日のイベントや気分によって、認知症の症状が出たり出なかったりする
  • 症状が軽いと同居していない家族からは大変さを理解してもらいにくい
  • 認知症の症状はいきなり出るので、常に同居者は緊張状態にある

一番つらいのは、在宅介護する大変さを周りに相談できないこと。

結果的に自分で抱え込んでしまい、「このままだと自分が壊れてしまいそう」とキツイ状況に自分を追い込んでしまうわけですね。

特に、「高齢者を自宅で介護するのは当たり前」「施設に入れるのは可哀そう」という考えを持っている人が、身近に一人でもいたら、一気にうまくいかなくなってしまいます。

認知症の家族との同居でメンタルが限界になる前にできること

認知症の家族との同居は、全部完璧にしようとすると、自分自身のメンタルが限界を迎えてしまいます。

介護は家族内で完結するものではなく、外部のサービスもうまく取り入れながら取り組むことが大切です。

よく、「自分の親だからちゃんと介護しなきゃいけない」「まだ頑張れる」と限界になるまで頑張ろうとする人がいますが、これはよくありません。

「もう少しできそうだけど」と思えるくらい、心にゆとりがあるくらいで在宅介護をした方が、介護される側もストレスを感じることなく、自宅で生活できるはずです。

認知症の家族と同居は頑張りすぎないことが大切

認知症の家族と同居するとなると、「そばにいるからこそしっかり介護しなきゃ」と意気込んでしまいがち。

ただ、介護される側はそれを望んでいるのか、立ち止まって考えた方が良さそうです。

自分が限界というところまで行ってしまうと、認知症の家族とこの先同居するのは、場合によっては難しくなってしまうこともあります。

頑張りすぎず、適度に周りに頼ることこそ、在宅介護をする上で忘れてはいけないことだと私は思います。