認知症とよく似たものに、せん妄があります。
私が同居する祖母も、過去にせん妄と診断されたことが複数回ありました。
せん妄を発症する原因の一つに、水分不足が関係しているとも言われているようです。
今回、このブログでは、高齢者がせん妄を発症したときの対処法を体験談を元に紹介します。
家族がせん妄の症状で悩んでいる人、認知症と診断されたものの、急に良くなってどうすればいいのか悩んでいる人は、ぜひ、参考にしてください。
せん妄と認知症の違いについて
初めに、せん妄と認知症。
何が違うのか、私が医師から説明された情報を元にお伝えします。
決定的な違いは、認知機能や注意力などが突然低下した(せん妄)のか、それとも、少しずつ悪化して症状として強くなってきているのか(認知症)、の違いだそうです。
せん妄は、今までこれといって心配するくらい認知機能が低下していることはなかったのに、ある日突然、物忘れが強く出たり、無気力になったりするもの。
一般的には、服薬している薬や持っている病気などが一つの原因となり、せん妄を発症するということでした。
特に、高齢者は術後にせん妄が出やすく、夜間せん妄といって、夜になるとせん妄の症状が出る人もいるようです。
認知症は、ある日急に症状が出るということはないんだとか。
年月をかけて物忘れをはじめとした、認知症の症状が見られるようになるということでした。
大切な家族が認知症の疑いがある、一人暮らしはいつまでできるのか目安が知りたいという人は、こちらの記事も参考にしてください。
認知症の方の一人暮らしはいつが限界なのか【体験談】
高齢者がせん妄になった時の対処法
大切な家族がせん妄と診断されたら、周りにいる人たちはどうすればいいのでしょうか。
せん妄の症状を落ち着かせるためには、とにかく水を飲むことが大事だと医師から説明を受けました。
特に、暑い時期は高齢者がせん妄になりやすいんだとか。
どうやら、水分不足がせん妄と深く関係しているようです。
普段から、私の祖母は水分を摂るタイプではなかったので、とにかく病院から帰宅してからは水分を摂ってもらうようにあの手この手で努力しました。
せん妄高齢者の水分不足対策にオススメのグッズ
水分不足の高齢者に水をいきなり飲むように言っても、「飲まない」とか「あとで飲む」とか言われませんか。
私が工夫した方法をこのブログで紹介したいと思いますので、悩んでいる人は参考にしてください。
水筒に1日2回水を入れて水分摂取に慣れてもらう
まずは、水を飲む回数を増やそうということで、350mlの水筒を購入することに。
ペットボトルが手っ取り早いですが、キャップを開ける動作の難しさ、夏場の保冷性の低さを考えて水筒にしました。
右利きで右麻痺の祖母からすると、ペットボトルのキャップを開けるのは一苦労なんです。
ぐるぐる回して蓋で飲むタイプの昔ながらのものではなく、ワンプッシュで飲み口が開くものを選択しました。
ロック機能が付いているので持ち運ぶ際も便利そうです。
ただ、我が家の場合は家で使うのが前提ということ、祖母がせん妄の症状が出ているときはロック機能を解除する方法が分からなくなること、を配慮して常にロック解除の状態で使っていました。
初めに、クマちゃんを購入。
使いやすかったので、ウサギさんも購入しました。
ほっこりしたイラストに癒されます。
食洗機も使用できてお手入れしやすいのも、うれしいポイントです。
朝と晩、とりあえず水筒を渡して自室で飲んでもらうことを続けたところ、水分摂取は習慣化できたように思えます。
朝は1回ホットコーヒーを飲ませる
もともと、コーヒーが大好きな祖母。
コーヒーは飲みすぎなければ身体にも良いということなので、朝食時に必ずマグカップ1杯飲ませるようにしました。
我が家は私も旦那もコーヒーが好き。
もともと持っていた、パナソニックのコーヒーメーカーを使って飲ませています。
インスタントコーヒーも値上がりしたことも関係していたと思います。
こちらが最新式みたいですね。
私の方は、デザインが少し違いますが、豆を煎るときの香りがアロマ効果にもなると期待して、毎日使っています。
けっこう、大きな音がするんですが、慣れてしまえば、「もうすぐコーヒーが飲める」とワクワクした気持ちになれるはずです。
炭酸水を1日1回飲ませる
私の祖母は便秘気味というこもあって、便秘解消の期待×水分不足対策で炭酸水も1日1回飲ませています。
病院からは、「マグミット錠330mg」が常に処方されるのですが、できれば薬はできるだけ飲んでほしくないという、勝手な私の思いもあって飲ませているんですよね。
こちらのサイトでも、処方された薬ついて調べることができるので、気になっている人は参考にしてください。
くすりのしおり : 患者向け情報
スッキリした口当たりで、祖母からも好評。
「炭酸水なのに飲みやすい」と、今ではお気に入りのようです。
せん妄の高齢者の水分不足は家族の協力が不可欠
高齢者のせん妄は、服薬している薬や持病など、さまざまなことがきっかけで発症するようです。
せん妄は徐々に症状が進行していく認知症とは異なり、突然、認知機能が低下したり注意力が落ちたりなどさまざまな症状が出る精神状態をいいます。
せん妄に有効と言われているのは、水分不足を解消してあげること。
高齢者の多くが、普段から努めて水分を摂らないものです。
今回私が紹介した対処法も参考にしながら、大切な家族の水分不足解消に役立てていただければ幸いです。

